梅ちゃん、待ってた、特大1発だ! 2年目に真価をかける阪神梅野隆太郎捕手(23)に待望のオープン戦初本塁打が飛び出した。DeNA戦の2回、ハマの番長三浦から虎党で埋まった左翼席中段へ1号ソロ。今季は7番を打つ可能性もあり、本塁打の期待できる打者が少ない中、ガンガン打ってくれ~!

 これを待っていた。7番梅野が2回、豪快な一撃だ。2ボールからの3球目、DeNA三浦の外側に甘く入った125キロのスライダーを一振した。

 「思い切って振っていく意識が結果につながったのでよかった。長打は出ていなかったけれど気にするのはやめていました。長打を狙うと(体が)開くこともある。でも強く振っていく意識は常にあります」

 もう新人ではない。本塁打にも、努めて冷静に振り返った。それでもオープン戦10試合30打席目、キャンプ中の練習試合なども含めれば47打席目で飛び出した1発がうれしくないはずがない。くしくも昨年4月27日、プロ1号を記録したのと同じ横浜スタジアムでの快音だ。

 「やっと本来の持ち味らしきものが出た。自分で打球を上げようとしなくても力があるんだから下半身を使えば、これぐらいの打球はいく。7番の可能性もあるんだからね」

 7番で起用した和田監督も目を細めた。8番に大和を置いて、つながりを重視する新型打線。本塁打の期待できる選手が少ない中、7番に長打のある梅野が入る意味は大きい。

 ルーキーだった昨年、シーズン中に約10キロも体重を落とし、バテた。今年はその反省からオフにしっかり体を作り直してきた。自覚はプレーにも表れる。

 2回の守備だった。2死一、二塁から黒羽根の中前打で二塁走者ロペスが本塁へ。打球を処理した大和の送球がよく、クロスプレーになった。しかし梅野が落球、結果はセーフ。見方によっては本塁打も帳消しになりそうなプレーだ。しかし首脳陣の考えは違った。

 山田バッテリーコーチ あれはセーフのタイミングだから。梅野は走者に対してボールが戻ってきていないように思わせるトリックプレーを仕掛けた。送球のバウンドと合わず、刺せなかったが「アイツ、あんなことができるようになったんか」と思ったよ。

 6回には、もう1つの売りもの“バズーカ”でDeNA売り出し中の新人・倉本を二塁で刺した。日々、成長していく梅野。シーズンでも思い切りのいい打撃が続けられれば、阪神が待ち望んだ生え抜き若手捕手の確立が近づく。【編集委員・高原寿夫】