「ハマスタ男」が流れを作る! 阪神岩田稔投手(31)が今日21日、横浜スタジアムでのDeNA戦に先発し、今季初勝利を狙う。同球場では昨季17イニングを自責点ゼロと抜群の相性を誇る。岩田が先陣を切り、メッセンジャー、能見、藤浪と今週の4試合は先発4本柱がスタンバイ。借金4の早期完済に勢いをつける。

 たとえ雨粒を乗せてこようが、横浜の風は心地よい。岩田はスーツをぬらしながら宿舎に入った。今日21日DeNA戦に先発予定。横浜スタジアムは昨季2戦17イニングを1失点、自責点はゼロに抑え込んだ場所だ。「ホームランが出やすい球場だから」。ハマスタ男は好相性に浮かれることなく、冷静に快投を狙う。

 岩田 回の先頭打者に気をつけて、無駄な四球を出さないように。当たり前のことをできるようにね。

 甲子園室内練習で指名練習に参加後、横浜に入った。チームは20試合を終えて借金4の5位。甲子園でまさかの3連敗を喫したDeNAも現在は6連敗中で、借りを返して勢いづきたいところだ。今週は木曜、金曜にゲームがない変則日程となり、で計4試合に先発4本柱をつぎ込むことができる。その先陣を任され、早くも気合十分だ。

 岩田 チームの勝ち負けはかみ合うか、かみ合わないかの差。自分がしっかり仕事をすれば、かみ合ってくると思う。

 自身は今季3戦を終えて未勝利。「過去に5月ぐらいまで勝てない経験もしているから全然気にしていない」。そう笑い飛ばしたが、球場を限らずとも昨季4戦で防御率0・90と抑え込んだDeNAを相手に今季初星の期待は大きい。

 相手先発は阪神時代から親交の深い久保。関大出身の岩田にとって、関大第一高出身の久保は“同門”の先輩にもあたる。「自分の仕事ができれば結果はついてくる」。あくまで自然体を貫くが、投手戦になる可能性は十分ある。

 昨季は9月に2度の直接対決に挑み、2戦とも2人に勝ち負けはつかず。岩田が計16回を無失点に抑えれば、久保も計17回を1失点と熱い投げ合いを演じた。3度目のガチンコ勝負。もちろん、今回も負けるつもりはない。【佐井陽介】