将来的なメジャー移籍を目指す日本ハム大谷翔平投手(20)が、来春キャンプの米アリゾナ進出を喜んだ。27日、札幌市内の小学校を訪問し、児童227人とキャッチボールなどで触れ合った。同時刻に、球団は来年2月の1次キャンプを、米アリゾナ州ピオリアにすることを発表。メジャー球団の所有施設をそのまま使えるとあって「楽しみです」と期待をふくらませた。

 あこがれの地を踏む機会が訪れる。将来的なメジャー挑戦を視野に入れる大谷に、「試用期間」のようなチャンスが舞い込んだ。来春キャンプ地が、米アリゾナ州ピオリアに決定。大谷は「違う環境でやるのは楽しみな部分があります。(アリゾナは)キャンプをやる環境としては快適だと思います。国外キャンプも初めてなので、楽しみです」と歓迎した。

 業務提携しているパドレスの施設を利用する。常時3面は天然芝のグラウンドを使用でき、ロッカー室やウエート室なども充実した設備が整っている。2月上旬はメジャー球団はまだキャンプ前だが、自主トレ先として同施設を使っている選手もいるという。島田球団代表は「ウエートルームでは顔を合わせるかもしれないですね」。うまくいけば、4年連続40セーブ以上を挙げているメジャーを代表する守護神、クレイグ・キンブレルらと対面できるかもしれない。

 現地でも、例年同様に数試合の対外試合を組む予定。同時期にアリゾナでキャンプを行う韓国プロ野球のほか、地元の大学チームなども相手候補で、施設だけではなく、直接アメリカ野球と接する機会もありそうだ。初の米国渡航となる大谷は「想像つかない。いろいろ勉強になることはあると思う」と心を躍らせた。

 この日は札幌市内の小学校を訪問し、児童とキャッチボールなどで交流した。「勉強でも何でもいい、将来自分の夢が達成できるように、頑張ってもらいたいなと思います」と、子どもたちに声を掛けた。努力と才能で夢を実現し続ける大谷もまた、さらにその先の目標へ向かって目を輝かせた。【本間翼】