阪神西岡剛内野手(30)が通算1000試合出場を自らの先頭弾で祝った。初回、狙っていたというヤクルト成瀬の直球を左翼スタンドに運んだ。今季2号は阪神移籍後2度目の先頭打者本塁打。「先に点を取ってやって、勝てるという雰囲気を作ってやりたかった」と先発藤浪を後押しした。3月31日ヤクルト戦で放った1号も同じ相手。「変化球を待っていても真っすぐを打てる。打たされた打撃だけはしないようにしていた。打ったのはスローボールでしょ」とニヤリ。ロッテ時代の後輩を口撃した。

 打つために断ったものがあった。10日広島戦の試合前、ベンチ裏を歩く西岡の手に口を開けた缶コーラがあった。「あ! 俺、コーラ飲み始めて打てへんくなったんや」と一口もつけずに関係者に手渡した。その試合、3回に一時同点の適時打を放ってみせた。前日13日は得点につながらなかったが、初回に左中間への二塁打。いきなり長打で、勢いをつけている。

 5回終了時には通算1000試合出場を祝う花束が贈られた。帽子を取ってスタンドに一礼。「試合途中に広報に言われてそうなんやと思った。節目の試合まで元気にやってこれた。2000試合出ている人もいるし、1試合でも多くできるように」。これからもチームを先導する。【宮崎えり子】

 ▼通算1000試合出場=西岡(阪神) 14日のヤクルト8回戦(神宮)に先発出場して達成。プロ野球469人目。初出場はロッテ時代の03年6月23日の西武14回戦(西武ドーム)。