リーグ優勝を狙う阪神の後半戦開幕ローテーションが固まった。18日、甲子園で行われた全体練習でシート打撃が行われ、「第5の男」には6年目右腕秋山拓巳投手(24)が名乗りを上げた。20日からの巨人3連戦には岩田、メッセンジャー、能見を起用。24日からのDeNA戦は藤浪、秋山、中5日で岩田が回る見込み。逆転Vへスタートダッシュをかける。

 秋山と岩崎のローテ入りを巡るガチバトルは秋山が勝ち取った。シート打撃で15人相手に安打性の当たりを5本許し「ちょっと力みすぎた」と苦笑い。それでもゴメスを変化球で見逃し三振、福留を左飛に抑えるなど、今季初登板となった9日中日戦で6回2失点と好投した状態をキープ。中西投手コーチは「悪くはない。中日戦同様、状態はいい」と評価した。

 25日DeNA戦(甲子園)での先発が濃厚となった。DeNA筒香や梶谷は対左投手に比べ、右投手との対戦で打率が低い傾向がある。筒香は対左投手の打率3割8分1厘に対し、右投手との対戦は3割1分1厘。梶谷は左投手に3割6分7厘、右投手には2割5分4厘。データも秋山を後押しする。「次に向けてしっかりと向上意欲を持って練習に取り組んでいたい」と、今年2度目の1軍マウンドに備える。中西投手コーチは「7月、8月は秋山、岩崎だけじゃない。岩貞も横山もどんどん使っていく」とも明かし、勝負の後半戦で若手投手の活躍を期待した。

 もちろん、後半戦もメッセンジャー、藤浪、岩田、能見の先発4本柱が先発ローテの中心になるのは間違いない。後半戦初戦となる20日巨人戦(甲子園)に先発する岩田は、中5日で26日DeNA戦(甲子園)に回る見込み。巨人、DeNAと優勝を争うチームとの対戦で大きな役割を担う。先発4本柱と若手の力の融合。後半戦スタートからの白星ラッシュで、虎投の力を見せてみせる。【宮崎えり子】