日曜は、祐太にお任せ! ロッテ大嶺祐太投手(27)が日本ハム打線を4安打1失点。自己最多タイ5勝目で、再びチームを勝率5割に戻した。今季は中継ぎ登板も含め15試合全て日曜に投げている。敵地とはいえ、休日で大入りの中「声援は力になります。大きいですね」と喜んだ。

 いきなりのピンチにも動じないところが、成長を感じさせた。1点先制をもらった直後、1回先頭の中島に四球を与え、盗塁と味方の失策で無死三塁を招いた。「犠牲フライで1点やってもいい。1つアウトを取れれば」と開き直って後続を断った。昨季から中継ぎを経験。ブルペン待機しながら試合展開を読むことを学んだ。「ピンチでも最少失点で抑えれば、結果につながる」と知った。今季のテーマは、自身の勝ち星よりも「試合を作る」。先発の仕事を果たせば、中継ぎがつないでくれる。継投の力を知ったのも、中継ぎ経験のおかげだった。

 自己最多タイ勝ち星の話題は流したが、日曜だけで5勝。球団の大先輩「サンデー兆治」こと村田兆治氏とは縁がある。小学校高学年の時、沖縄・石垣島から関東の大会に遠征。その時に行われた野球教室で村田氏に会ったという。大投手とは後に知ったが、「でかい人だなあ」と強烈な印象が残った。あれから約15年。前回のプロ初の無四球完封に続き好投した。「今日、崩れたら、やっぱり一緒となってしまう。(前日に7連勝が止まった)チームにとっても、自分にとっても、大事な試合でした」と頼もしかった。「サンデー祐太」の誕生だ。【古川真弥】