野球ファンにとって月曜は特別な日。先週を振り返って、今週に思いをはせる。識者に回顧と展望を聞いた。パ・リーグ編は山田久志氏(77=日刊スポーツ評論家)。
◇ ◇ ◇
WBCに出場した、特にピッチャーの調子が芳しくないのが、如実にチーム成績に表れたシーズン序盤になったね。その理由の1つは調整の難しさ。WBC大会にピークをもっていくことを強いられ、そのまま国内の開幕に合わせるのは、こちらが想像した以上に至難だったのだろう。
通常はキャンプ、オープン戦の段階を踏んで開幕に合わせるが、今年は前倒しして投げる身体に仕上げた。それが大会後、各自チームに復帰したが、いったんペースダウンし、再び自分の“開幕”にもっていくイレギュラーなコンディショニングがうまくはまらなかった。
この“WBC余波”が示したように、ピッチャーの調整はデリケートだ。準々決勝に進出した米国でのベネズエラ戦で投げないままのピッチャーもいたわけで、投げるコンディション作りに身体と時間の調整は限られた。もともと投げ込みをしない傾向だからなおさらだろう。
しかしペナントレースの勝負はこれからだよ。先週(14日~19日)の戦いが示したように、今後も上位は変動を続けるはずだ。その意味ではオリックス、楽天がいい勝ち方をした。打っても勝ったし、投手力と守りでも勝つことができた1週間だった。
オリックスは、宮城、舜平大が故障離脱したが、今はその不在を感じさせないピッチャーの頑張りがチームを支える。個人的にも開幕前にAクラス入りは予想したが、主力投手を欠いての現在の位置だから大健闘と言えるよね。椋木、マチャドの勝ちパターンにメドが立ったし、投打のかみ合わせが良い。
ソフトバンクは昨季のスタートのつまずきを考えるとうまく滑り出した。ただピッチャーに多少の不安がある。日本ハムはピッチャーを含めたディフェンスのミスで負けが込んでいるのが気がかりだった。ただこのまま沈んでいくチームではない。
何より相手にプレッシャーをかける打力がある。夏場になって打線が活発になれば、もともと連勝できるチーム力があるから、一にも二にも投手陣を整備できるか。そしてチーム全体がちゃんと集中力をもって戦えるか。ロッテ、西武もまだまだわからない。プロらしい戦いで盛り上がる“熱パ”に期待したい。(日刊スポーツ評論家)




