オリックス次期監督は、福良淳一監督代行(55)の“内部昇格”が有力となっていることが21日、分かった。この日西武に敗れてCS出場の可能性が消滅したが、球団は、監督代行就任後からここまでの手腕と統率力を評価。監督人事は宮内義彦オーナー(80)の専権事項でもあり、最終決定には至っていないようだが来季は「福良オリックス」が基本線になっている。

 ある球団関係者は「チームをよく知っている人の方がプラスになる」と話した。福良監督代行はもちろん球団事情に精通しており、20年ぶり優勝を狙う来季にスムーズに移行できると判断したようだ。球団のみならず、現場からも監督代行の昇格を期待する声が多く上がっている。

 開幕前の優勝候補が低迷し、森脇監督の休養に伴って6月2日にヘッドコーチから監督代行に指名された。借金15でバトンを託され現在は20。それでも故障者続出による戦力低下の中で奮闘していると、球団からは評価を得ている。

 人望があり選手から兄貴分と慕われる。ただ必要とあらばベテラン、若手を問わず厳しく指摘する姿勢は一貫。チームの長所と課題を詳細に把握しており、来季の指揮官にうってつけと言える。今季残り9試合の成績も、監督昇格への査定材料になるとみられる。

 ◆福良淳一(ふくら・じゅんいち)1960年(昭35)6月28日、宮崎県生まれ。84年ドラフト6位で阪急入団。主に二塁手として活躍。97年引退後は日本ハム2軍監督やヘッドコーチなどを歴任。13年からオリックスのヘッドコーチ。177センチ、73キロ。右投げ右打ち。