日本ハムのドラフト3位、浅間大基外野手(19)が今日10日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦(対ロッテ、札幌ドーム)に「7番右翼」でスタメン出場することが濃厚となった。CS先発出場が実現すれば、高卒新人野手では11年ヤクルト山田以来、パ・リーグでは初。驚異のルーキーが、CSでの下克上の旗手になる。

 ルーキー浅間は闘志を内に秘め、決戦の時を待っていた。9日は札幌ドームでの全体練習に参加。「特に何も感じてはいないです。(全体的に)いつも通りな感じだなと思います」と緊張感は見せず、自然体で前日調整を終えた。

 CSで先発出場となれば、高卒新人野手ではパ・リーグ初の快挙となる。「意識はしないです」と無関心を貫くが、セ・リーグを含めても11年ヤクルト山田以来2人目の栄誉となる可能性は十分だ。

 9月13日に再昇格して以降、結果を残してきた。打撃では35打数12安打、打率3割4分3厘。守備でも左翼と右翼で安定した動きを披露。ロッテ先発の石川とは対戦数こそ少ないが6打数2安打で打率3割3分3厘。この日、栗山監督はスタメンについて「落ち着くところに落ち着くと思う」と話した。浅間が先発出場を勝ち取る材料は、そろっている。

 万全の準備をして、大一番へ臨む。「(石川の)緩急にやられないように、しっかり対策を練りたい。今日(9日)からイメージを持って、明日に行きたい」。心も高ぶってきた。

 「出るからには、結果を残していきたいと思います」。

 腹をくくった強心臓の高卒新人が、福岡行きの突破口を開く。【木下大輔】

 ▼プレーオフ、CSに出場した高卒新人は82年工藤(西武)09年伊藤(中日)11年山田(ヤクルト)の過去3人。先発及び野手では山田のみ。