中日荒木雅博内野手(38)が17日、名古屋第二赤十字病院を慰問した。21年目を迎えたクリスマスイベントで荒木は立浪和義氏に並ぶ最多タイの11度目。“新記録”を誓い、この日引退会見した女子サッカー澤のように、全力で現役をまっとうする意欲を語った。

 「僕らはそういう年齢にきている。同じ年代の人たちがやめていく。でも、みんなすがすがしい顔でやめていくのは、心残りがある中でも精いっぱいやったからだと思う。自分もそういうふうになっていきたい」

 子どもたちの病室を訪れ、記念撮影やサインだけでなく、率先して1人1人と会話した。プロ野球選手であることに誇りを持ち、翌年への意欲を湧き起こす日でもある。「とにかく長く続けたい。来るたびに喜んでもらえる。子どもだけでなく、おじいちゃんから『めちゃくちゃファンです』と言われてうれしい。1年でも長くやることが第一です」と口調を強めた。

 来季21年目の荒木は野手最年長。レギュラーは確約されていないが、残り110本の通算2000安打や、あと9個の球団最多盗塁369という目標も迫る。澤は1学年下だが、ともに出場した08年北京五輪の頃から注目していた。澤のように長く、太く現役を続け、トップ選手として子どもたちに夢を与え続けるのがモチベーションだ。【柏原誠】