トリプルスリーで3倍増! ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)が25日、ヤフオクドーム内で契約更改し、今季の9000万円から1億8000万円アップの2億7000万円でサインした。球団は通常査定に加え「インパクト料」を加算し、最大限に評価。今季表彰ラッシュを経験し、来季はさらなるタイトル奪取を誓った。(金額は推定)

 ギータらしく契約更改も豪快だった。「3倍増です!」。自分の口からはっきりと伝えた。「もう少し低いかと思ったんですが。出されてすぐにハンコを押しました」と、球団の高評価に即決で応えた。

 今季は球界で13年ぶりとなるトリプルスリーを達成した。同じく達成したヤクルト山田は2億2000万円で更改。柳田も査定では同等の金額だが、そこから日本一、そして「インパクト料」も加え3倍増となった。

 交流戦のDeNA戦では横浜スタジアムのビジョンを破壊。5月5日ロッテ戦で工藤監督の誕生日を祝うサヨナラ本塁打を放つなど、常にフルスイングでファンの視線をくぎ付けにしたことが評価された。三笠球団統括本部副本部長は「査定基準に収まらない活躍だった。『流行語大賞』は査定にはありませんけど」と笑いながらも、世間一般にプロ野球の魅力を広めたことを認めた。

 年俸が一気に上がっても「貯金します」と無欲な男だが、今オフの表彰ラッシュで「もっとタイトルを取りたいという欲も少し出てきました。タイトルは何でもいい。1年頑張ってきたことが形になる」と、欲が出始めた。

 来季、日本球界初の40本塁打&40盗塁とあえて高い目標を設定する。「(来季は)不安しかない。自信なんてない。どっちも難しいが足も速くしたいし、パワーもつけたい」とさらなる高みを目指す。

 夢は日本球界では前人未到の1年10億円選手。「(今回)一気にポンといったので、ここから来年またドカンといけるように」と笑った。

 柳田に打席が回れば何かが起こる。とんでもない本塁打が見られる。ファンが球場で、テレビの前でワクワクする期待にさらに応えていく。【石橋隆雄】