「Wonderful(ワンダフル)」なシーズンにする!! 開幕投手に内定しているDeNA山口俊投手(28)が“ワン並び”で再起を誓った。23日、横須賀市のベイスターズ球場で自主トレを公開。「1年間通して調子の波を小さくして、1年間ローテを守ることが最低条件です。今日のブルペンでの111球は縁起良く『1』を意識しました」と堂々と話した。

 昨季はどん底を味わった。開幕ローテ入りを果たしたが、4月25日中日戦の勝利を最後に15戦連続未勝利の5連敗でシーズンを終えた。苦悩の日々が続いたが弱音は吐かずに耐えた。復活への舞台としてラミレス監督から用意されたのは自身初の開幕投手。「自分のことよりもチームが勝つことが一番。登板した試合はゲームをつくることが役割なので」と自我は封じ込めて挑む姿勢を示した。

 同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。昨季からの上積みとして「ワンシームが使えるかもしれない。今のところは手応えを感じている。メジャーで言うバックドアのようなイメージ」。右打者の外角ボールゾーンからストライクゾーン鋭く食い込む新球が加わった。今オフはグアムと鳥取市のトレーニング研究施設ワールドウィングで体を鍛え上げてきた。

 新体制での1戦目は3月25日の開幕、敵地広島戦。2016年の1番手投手に抜てきされた背番号「11」が“ワンダフル投球”でラミレス監督の初陣初勝利&チームの今季1勝目を刻む。【為田聡史】