巨人投手陣が9日、本塁へのスライディング練習のメニューを導入した。本塁ブロックのルール改正を受け、本塁クロスプレーでの得点チャンスが増大する可能性が上昇。高橋監督が「ホームを空けているので、ボールがそれればセーフになる。最低限、滑ったりする練習が必要」と話したように、得点力アップに向け、チーム一丸で取り組む。

 野手のノック中、サンマリンスタジアムのファウルゾーンで異様な光景が広がった。内海、菅野らがスライディング練習専用のパンツをズボンの上から着用。指のケガを避けるため、手は使用しないように、猛烈なスライディングを繰り返した。田口は「投手も攻撃の時は9人目の野手。1点を取るためにできることをやる」と話した。

 今季から、本塁での危険な衝突を避けるための規定が採用される。走者と捕手の双方に禁止事項が設定されたものの、捕手側はブロックして走者の走路をふさぐことが禁止され、走者に有利に働くと予想される。内海は「ルールが変わる。ゴロ・ゴーの時や絶対に1点が欲しい時には、絶対に必要になると思うので」と場面を想定した。【久保賢吾】

 ◆公認野球規則の改正 今季から本塁での危険な衝突を避けるための規定が、公認野球規則に追加される。「得点しようとしている走者は最初から捕手に接触しようとして(中略)走路から外れることはできない…」「捕手がボールを持たずに得点しようとしている走者の走路をブロックすることはできない…」などが明記される。米大リーグは昨季から適用しており、アマは既に内規で取り入れている。また、本塁打かどうかの判断に限られていたリプレー映像の使用を本塁上でのクロスプレーでも適用する。