「ハマのスッパマン」ことDeNAドラフト4位の戸柱恭孝捕手(25=NTT西日本)が、堅実な守備とリードで無失点リレーを完成させた。オリックスとのオープン戦(姫路)に「8番捕手」でフル出場。「まずはコミュニケーションをしっかり取ることが大切」と意思を共有し、久保康-福地-須田とタイプの異なる3投手の長所を引き出した。低めを徹底させる構え、変化球に体を張る姿、常に全力のカバーディフェンスも申し分なし。正捕手へ、また歩を進めた。

 ベイスターズの本塁は簡単に明け渡さない。3回2死一、二塁で、オリックス中島が左前打。戸柱は新ルールに従い、本塁を開けながらも走者との距離感を測り、追いタッチの形でも落ち着いてアウトとした。「予想していました。ある程度、飛び込んでいけた」。開幕10日前に最高の予行演習ができた。

 ラミレス監督は「捕手争いは終わった。戸柱をほとんどの試合で使っていきたい」と話している。「適応が早い。かなり早い段階から、ベンチからのサインはまったく出していない。いいリード、キャッチングをしている」とし、評価を揺るぎないものにした。【宮下敬至】