DeNAが土壇場で逆転を許し、今季初のサヨナラ負けを喫した。

 2点リードの9回。絶対的な守護神・山崎康晃投手(23)がマウンドに向かう。先頭の坂口に左前打を許したが、川端、山田を打ち取り、2死にこぎつける。連敗脱出をほぼ手中に収めたはずだった。2死二塁で迎えたバレンティン。三塁ほぼ正面に打球が飛んだ。内野が土の地方球場。不慣れだったと不運が重なったのか…。9回に代打で途中出場した三塁手白崎が痛恨の適時失策で1点差に迫られた。

 こうなってしまうと「連敗」という負の連鎖が重圧となってのし掛かる。2死一塁から雄平の二塁打でピンチが拡大。荒木への四球で2死満塁とすると、西浦、中村の連続適時打で今季2度目の4連敗が決まった。アレックス・ラミレス監督(41)は「こういった状況でクローザーの山崎を投入できたところまでは良かったが、最後に耐えられなかった。タフな負けになってしまった」と通常よりも重い1敗と捉えた。

 先発の山口俊投手(28)は土俵際で踏ん張った。7回を投げ、8安打2失点。7四球と制球に苦しんだが、1回から3イニング連続で併殺を奪うなど、要所を締めた。勝ち投手の権利を得てマウンドを降りたが白星を手にすることができなかった。「自分がピンチをつくってしまった流れが9回につながってしまったと思う」と自身にも責任の一端はあるとした。大分出身で熊本地震の被害への心配は尽きない。「実家の方は被害がないけど、知り合いも含めて、苦しんでいる人がたくさんいる。簡単ではないと思いますが、なんとか少しでもおさまってくれることを祈るしかない」と神妙な面持ちで話した。