負けなかった。DeNAが巨人菅野を前に踏ん張った。先発今永はデビューから4戦目で初めて黒星を回避。7回6安打1失点の力投でリリーフ陣につないだ。新人左腕は「菅野さんは要所での制球力、気迫がすごいと思った。自分は緊迫した場面で課題がある」と淡々と話した。4回2死二塁のピンチではギャレットから空振り三振を奪い、こん身のガッツポーズ。5回に下位打線に連打され先制を許したが堂々の投手戦を演じた。

 今永にプロ初勝利はつけられなかったが、打線も意地を見せた。1点を追う土壇場の9回。代打乙坂が守護神の沢村から値千金の1号同点ソロを放り込んだ。首位巨人の横綱相撲に待ったをかけた伏兵は「先頭打者だったので、どんな形でもいいから塁に出ようと打席に入った。ホームランになってくれてうれしい」と興奮気味に振り返った。

 一方で勝てなかったのも事実だ。この日の引き分けで延長戦は昨年4月12日中日戦以来、15戦連続未勝利(13連敗中)。ラミレス監督は「菅野は巨人のエース。今永も匹敵する素晴らしい投球だった。今日は『負けなかった』とプラスにとらえたい」としながらも、「まだ投打がかみ合っていない」と付け加えた。今季2度目の連勝は今日23日に持ち越された。【為田聡史】