準硬式で最速149キロを投げる帝京大・鶴田圭祐投手(4年=藤井学園寒川、180センチ、84キロ、左投げ)が、プロ6球団スカウトの前で好投した。

 8回を投げ1安打無失点、6三振を奪った。この日はソフトバンクのスピードガンで146キロをマーク。右打者への内角クロスファイアにスライダー、チェンジアップも冴えた。

 ロッテ諸積兼司スカウトは「指名候補に入っています。変化球はまだまだですがストレートは魅力があります。まとまっていないところが僕は好きですね」と将来性に期待。ソフトバンク宮田善久スカウトは「硬球を投げているところを見たい」と話した。

 鶴田は「今日の出来は70、80点」とし、「硬式で上のレベルでやってみたい」と希望を明かした。今後を見据え練習では硬球を握ることもあるという。準硬式球は硬球よりも軽く、表面がゴムのため滑りやすい。それだけに硬球で投球すればさらにスピードが増し、変化球のキレが変わる可能性を秘めている。

 高校には投手として入学したが、1年秋に外野手に転向。「コントロールが良くなかったのと、監督から打撃を生かせと言われたので」。それでも大学入学後投手に再転向し、昨秋リーグ戦で最速149キロをマークして注目されるようになった。

 この日で春季リーグが終わり、最下位となった帝京大は28日から行われる2部優勝の東洋大との入れ替え戦に臨む。鶴田がさらなるアピールを続け、準硬式からのプロ入りを目指す。

 ◆準硬式からのプロ入り 99年にドラフト6位で西武から指名され入団した青木勇人投手(同大出身)らがいる。主にリリーフで活躍。通算210試合に登板し9勝6敗1セーブ、防御率4・16。現在は広島のファームでコーチを務めている。