新人勝利の次は復活劇だ。ロッテ唐川が今季3度目の先発でオリックスを6回1失点に抑え、昨年8月8日以来の白星を飾った。

 昨年は140キロに届かなかった球速が、この日は143キロと球威が戻った。カーブとの緩急も生き、ここ2年の不振から脱出した。

 1回は四球を2つ出し1死一、二塁のピンチに立った。ここでモレルに対し135キロの速いスライダー、113キロのカーブを見せた後、直球で中飛。139キロでもカーブが生きて詰まらせた。T-岡田も抑えてピンチを断ち、6回まで粘り抜いた。「内容は良くなかったけど修正はできた。真っすぐも強く投げられている」と手応えをつかんだ。

 昨年7月に2軍落ちしてから筋トレに力を入れ、食事もタンパク質を増やして体重は5キロ増の85キロに。相関関係は分からないが、すべての球種の球速が上がっている。捕手の田村は「真っすぐが速くなって、独特のカーブと全体的にレベルが上がった。今日はカーブを使おうと話していた」と明かした。

 伊東監督も今後の戦いに光明を見いだしたのだろう。「ルーキー(関谷)が勝って、唐川も久しぶりに勝利がついた。力自体出てきている。次が勝負だ」と、次戦を楽しみにする。新人と復活男で連勝し、再び上昇ムードに乗りそうだ。【矢後洋一】