阪神が福原忍投手(39)を来季構想から外したことが29日、分かった。球団は27日に金本監督や四藤球団社長らが参加して、西宮市の球団事務所で編成会議を開催。来季布陣を検討する中で、ベテラン右腕との選手契約を今季限りとする方針を確認した。

 昨季まで球団最高齢タイトルとなる最優秀中継ぎ投手賞を2年連続で獲得。今季もセットアッパーとして開幕から8試合に登板した。だが防御率5・40の不安定な内容で降格し、球威が戻らぬまま2軍調整が続いている。

 27日のウエスタン・リーグ広島戦では、打者4人に1本塁打を含む4連打を浴びて0/3回で降板。今季2軍戦の通算は登板33試合で0勝1敗5セーブ、防御率6・59にとどまっていた。

 02年の右肩手術による低迷期も経験したが、トレーニングで肉体を鍛え直し、30歳代半ばで150キロを復活させた。中継ぎ専属になった11年からは5年連続で50試合登板。投手でのタテジマ一筋18年は球団史上1位で、594試合に登板した。

 球団は阪神一筋で18年間奮闘した功労者を評価し、コーチの道を用意。一方で福原は他球団での現役続行を模索する可能性があり、決断に注目が集まる。

 ◆福原忍(ふくはら・しのぶ)1976年(昭51)12月28日、広島県生まれ。広陵-東洋大を経て、98年ドラフト3位阪神入団。1年目の99年、当時の野村監督が150キロ超直球にホレ込み、先発&中継ぎ&抑えの大車輪で登板54試合、10勝7敗9セーブの好成績を残した。06年に自己最多12勝。11年から主に中継ぎ。通算594試合、83勝104敗29セーブ。180センチ、96キロ。右投げ右打ち。家族は夫人と4男。