逃げずに乗り越えろ! 阪神掛布雅之2軍監督(61)が13日、フェニックス・リーグ(宮崎)で、そろって絶不調の3番江越、4番横田、5番陽川の打順を今後も変更しないと明言した。「アカンね。(ボールの)見極めだね」。ロッテ戦後、渋い表情で首をひねった。この日は3人で11タコ。それでも指揮官は「変えない。変えない」と強調した。

 事態は深刻だ。2点追う8回1死二塁、3番江越が見逃し三振。4番横田は初球の144キロにポップフライ(三飛)。得点圏に走者を置いても、中軸がまったく機能しない。この試合で3三振の江越は、6試合の打率が1割4分3厘、2三振を喫した陽川も同じ1割4分3厘に落ちた。横田に至っては0割9分5厘とついに1割を切った。

 掛布2軍監督は言う。「あの3人に関しては試合の結果だけを重視していない。練習ではいい形も出ている。もうちょっと打てよとは思うけどね(笑い)」。指揮官のメッセージに江越は「甘えているとチャンスも減ってくる」と危機感をにじませる。横田は「(4番を)打たせてもらっているので、自覚を持ってやりたい」。陽川も「何とか応えたいです」。掛布流の育成法で苦しむ若虎を大きく育てる。【桝井聡】