親友との約束を胸に、プロの世界に飛び込む。ヤクルトのドラフト1位、寺島成輝投手(18=履正社)ら新人4人が6日、埼玉・戸田市内の選手寮に入寮した。寺島は、幼なじみでサッカーU-17(17歳以下)日本代表に選ばれた経験を持つドイツ2部・デュッセルドルフのMF伊藤遼哉(18)から贈られたサッカースパイクを持参。「一緒に2020年の東京五輪に出たい」と目を輝かせた。

 約12年ぶりの再会で、新たな夢ができた。伊藤とは幼稚園年少から同じサッカーチームで「一緒に遊んだ記憶しかない」と言うほど仲が良かった。小学校入学前に伊藤はオーストラリアへ移住。再び連絡を取ったのは高校入学後だった。伊藤はドイツに渡り、強豪バイエルンやシャルケの下部組織に所属。寺島は「(シャルケの元日本代表DF)内田選手と普通に話すと聞いて、すごくなったんだなと驚いた」。海外で戦う伊藤に刺激を受け、甲子園出場とプロ入りを果たした。

 昨年12月の入団発表会で上京した際、帰国していた伊藤と食事に出かけた。卒園アルバムの「将来の夢」の話で盛り上がった。寺島も「サッカー選手」と書いていた。「(伊藤には)それで野球選手になるのはすごい、と言われました」と笑った。履正社の先輩・山田のようにヤクルトで活躍し、親友とともに日の丸を背負う。【鹿野雄太】