「山形のトビウオ」から開幕ローテ奪取!! 阪神横山雄哉投手(22)が13日、年末年始に行った超ハードな水泳トレーニングの一端を明かした。鳴尾浜で今年初めてのブルペン投球を行った後、大阪・富田林市内の障害福祉施設を訪問。「今年は開幕からローテーションに入りたい」と意気込みを語った。

 プロ3年目は水の中から浮上する。新年を故郷の山形で過ごし、大みそかと元日以外は体を動かした。筋力トレーニングやキャッチボール…。ここまでは変哲もないが、続けて言う。「プールも取り入れてやっていました。柔軟性を出すために」。さらに明かす。「1日1キロです」。50メートルプールを10往復し、延々と平泳ぎやクロールで泳ぎ続けた。しかも「5回くらい行きました」と淡々と言う。

 競泳のトップクラスの選手は1日最大で20キロ近くも泳ぐ。これには遠く及ばないが、一般レベルでは誇れる練習量だろう。かつて世界新記録を連発して「フジヤマのトビウオ」の異名を取り、水泳界の発展に尽力した古橋広之進も目を細めるに違いない。

 横山は言う。「可動域は大事ですし、全身運動。水の中で(抵抗も)高いので」。昨年12月は台湾で行われたウインター・リーグに参加。登板日以外も台中市内のホテルにあるプールでもスイス~イと泳いだ。キャンプインまで継続するという。昨季はプロ初勝利など2勝を挙げ、11月に結婚を発表。トビウオのごとく高く飛び、青柳、秋山、岩田ら先発を競うライバルをかき分ける。【酒井俊作】