遊撃争いの先制パンチや! 阪神北條史也内野手(22)が7日のフリー打撃で、岩貞から左中間に1発を放った。昨年の10勝左腕で、今季の先発ローテーション入りが当確している。その力のある直球に、押されることなく、打球をオーバーフェンス。「いい形で打てた。まだ投手は真っすぐだけなので、実戦になってから、どうなるか。今日みたいなスイングができるようにしたい」と振り返った。

 岩貞との対決ではアーチだけでなく、右翼線にライナーの打球を放つなど、18スイングで6本の安打性を放った。「北條が一番振れていた気がする」と投げた相手もさらなる成長に太鼓判を押した。それは金本監督も同じだった。「スイングスピードも上がったし、当たり負けもしなくなった。インパクトはすごい重さがかかるからね。体幹がブレずに、しっかり力が伝わるようになっている。全バッターの共通点ですよ、いいバッターの」。今季のブレークを予感させる言葉だった。

 今日8日の紅白戦では1番遊撃で出場予定。鳥谷とのポジションは争いは今キャンプの注目点のひとつだ。「飛ばそうと思うと形が崩れるので、自分の形で打てるようにしたい」。戦いを制してのレギュラー定着は、北條の目指すところ。長打力アップを武器に、お先にアピールする。【田口真一郎】