西武中村剛也内野手(33)が“今季チーム1号”で順調な仕上がりぶりを印象づけた。

 宮崎・南郷キャンプ第3クール初日のシート打撃で、ルーキー平井の変化球をとらえて左中間最深部のスタンドへ。「追い風が強かったから。たまたまです」と笑いつつも「今日だけでなく、いい反応はできている。いいんじゃないですかね」と手応えを明かした。

 実戦形式では、今年チーム初の1発。強い追い風に乗った本塁打だったが、この打席は初球にも左翼ポール付近のスタンド中段に大飛球を放った。「確かにファウルでしたけど、あっちは風がなければ入っていたと思います」。つまり風の影響があってもなくても、どちらかの当たりは本塁打だったということだ。

 昨季苦しめられた右ひざ痛の影響は消え、自主トレ期間から精力的に走り込みを行ってきた。キャンプでも連日、体力を要する長時間のロングティーを、あえて踏ん張りがききにくいアップシューズで行う。これにより、持ち味の下半身主導のスイングのキレが増してきた。歴代3位、6度の本塁打王に輝いてきた飛ばし屋が、リベンジのシーズンに備え牙を研ぐ。