日刊スポーツ評論家陣によるペナントレース順位予想の第2弾は、パ・リーグ編です。新たに日刊スポーツ評論家の仲間入りした、前中日監督の谷繁元信氏(46)は投手力の充実から、ソフトバンクを推しました。昨年のこの企画では評論家9人全員がソフトバンクの優勝を予想した中で、日本ハムがV。事実は小説より奇なり-。ハラハラドキドキのペナントレースを期待しましょう。

◆(1)ソフトバンク(2)ロッテ(3)オリックス(4)日本ハム(5)楽天(6)西武

 先発投手の駒がそろうソフトバンクが優勝候補の筆頭は間違いないだろう。武田、千賀、バンデンハーク、和田に東浜ら若手が控える投手層の厚さは、12球団トップ。昨季の捕手は鶴岡、細川、高谷らの併用だったが、ここが固まれば盤石といえる。1人固定といかずとも、100試合で先発マスクをかぶる選手が出てくれば、鬼に金棒だろう。野手陣もデスパイネが加入したことで、完璧な打線が組み上がっている。

 このソフトバンクをロッテ、オリックス、日本ハムが追う展開とみる。ロッテは投球回数も含めて計算できる涌井、石川の2枚看板が大きい。捕手田村も着実に成長している。オープン戦12球団唯一の防御率1点台の好結果は、個々の投手の力を引き出せている証しといえるだろう。

 昨年最下位のオリックスは、金子の復調が何よりの好材料だ。完投能力の高い太い柱がいることで、西、ディクソンら先発だけでなく、投手陣全体に安心感が生まれる。主戦に故障がなければ、ペナントレースをかき回す面白い存在になる。

 日本ハムは、投手大谷が開幕に間に合わない点が影響しそうだ。有原、高梨、メンドーサらがいるものの、先発枚数の不安は拭えない。攻撃力は高いだけに、大谷がマウンドに立つタイミングがカギになるだろう。楽天はFA加入した岸と則本でどれだけ貯金がつくれるか。打線が強力な西武は、逆にエースが抜けた穴を埋められるかが、順位の行方を握っている。