中日のドラフト2位京田陽太内野手(22=日大)の開幕スタメンが見えてきた。29日、出場選手登録が発表され、新人で唯一の開幕1軍入り。この日は巨人との開幕戦に向け、ナゴヤドームでの全体練習に参加。居残りで森脇内野守備走塁コーチらとスライディング特訓に励んだ。竜の新星が自慢の足でセ界をかきまわす!

 誰もいなくなったグラウンドから引き揚げる京田は、自信たっぷりの表情で意気込みを語った。「もし(スタメンに)選ばれたらチームの勝利に貢献できるようにしていきたい」。オープン戦の全19試合に出場。首脳陣の期待を背負う即戦力内野手が、新しい風を吹かせる。

 開幕直前の楽天2連戦では遊撃と三塁でスタメン出場。本番さながらのオーダーに名を連ねた。実戦を重ねる度に評価を上げた。巨人の開幕投手が右腕マイコラスに決まり、開幕スタメンの座は濃厚になった。本職の遊撃だけではなく「どこでもいいのでチャンスがあれば出たい」と貪欲。開幕戦に先発すれば中日の新人内野手では99年に遊撃で出場した福留以来となる。

 この日、全体練習が終わると、森脇内野守備走塁コーチと奈良原同コーチと居残りスライディング講座が開かれた。2対1でみっちり確認。京田は「右足が外側から回って出てしまう。だからスライディングが遅い。最短距離で出すようにしないと」。オープン戦で2盗塁を決めたが、2回失敗した。森脇コーチも「タッチより速くベースにつく練習。せっかく足があるんだから生かさないといけない」。50メートル5秒8の快足がチームの攻撃力アップになる。

 右肘の張りを訴えていたドラフト1位柳を含め、他の新人は2軍調整。ただ1人、1軍に残った。「新人で1人は正直寂しい。でも同期が1軍に来たときに僕も2軍に落ちてないようにしたい」。心細さも発奮材料。自慢の武器で巨人を攻め込む。【宮崎えり子】