話題多き主砲が帰ってきた。右内転筋筋挫傷で戦列を離れていた日本ハム中田翔内野手(27)が19日、イースタン・リーグのヤクルト戦(戸田)に「4番DH」で実戦復帰した。三邪飛と四球の2打席で退いたが「(患部は)全然問題ない。怖さもまったくない」。ストライクゾーンに投じられた4球はすべてフルスイング。状態を確認するように積極的に打ちにいった。

 7年ぶりの2軍戦出場で、思わぬ“つまずき”もあった。2軍調整中の現在は、都内のホテルから後輩に借りている車で通勤中。だが通い慣れた鎌ケ谷ではなく、この日はヤクルトの2軍本拠地・戸田での試合とあり、近辺まで来て“迷子”に…。球団関係者へのSOSで何とかたどり着いた。「9時半には来ていた」と言ったが、本人が姿を見せたのは午前10時過ぎ。30分以上もさまよっていたようだ。

 今日20日も2軍の同戦(同)に出場予定。22日の2軍戦では守備にも就き、問題がなければ、最短復帰となる23日西武戦(メットライフドーム)か、続く25日ソフトバンク戦(北九州)で1軍に合流する見込み。「今すぐにでもいける」と鼻息は荒い。

 チームは4連敗中で借金8の最下位に低迷。「東京でファイターズ(の中継)やってない。巨人戦は入るけど」と苦笑いも、窮地を救いたい思いは強い。「悔しかったし、迷惑をかけてしまった」。取り返す準備は、できている。【本間翼】