中日祖父江大輔投手(29)が念願のプロ初勝利を挙げた。0-1の7回に登板し、3者凡退の好投。その裏の攻撃で一挙3点を奪い逆転、勝ち投手の権利が生まれた。入団4年目、142試合目の登板でようやく手にした白星。自身の連敗が9で止まった。

 「本当にうれしいです。中継ぎは(自分の)勝ちにはこだわらないけど、1勝はうれしい。行けと言われたところでいつも行くつもりでいる。準備はいつもできている」。ブルペンを支え続ける右腕は頼もしかった。

 降板後の8回に1点差に迫られ、なお2死二、三塁のピンチで今季初登板の福谷が代打新井に痛烈な打球を打たれたが、二直になった。好投してもなぜか白星と無縁だった祖父江の“不運”ぶりを示すような一幕だった。

 名古屋市出身の右腕は愛知高、愛知大、トヨタ自動車を経て13年ドラフト5位で中日入団。1度も愛知県を出ていない生粋の地元選手。1年目から54試合に登板し、中継ぎとしてキャリアを重ねてきた。今季は9試合目の登板だった。