喜べない記念打になった。中日大島洋平外野手(31)が2回、4回と左前に安打を連ね、8年目で通算1000安打の節目に到達した。ただリードオフマンの奮闘も追加点につながらず競り負け、2カード連続の勝ち越しを逃した。

 「勝ちたかった。2000本、3000本打っている人もいるので自分としてはまだまだです」。あと1本打てば球団記録に並ぶ月間42安打。1点を追う9回2死。左翼線に安打性の打球を飛ばしたが好捕された。ダブル達成は逃し、試合終了を迎えた。

 心身ともに充実の一途だ。名古屋出身で自他ともに認めるチームの顔。昨オフにFA宣言せずに残留。「ドラゴンズ愛」をうたう球団ポスターにも採用され、モチベーションは高い。

 行動にも自覚が表れる。入団以来、井端(現巨人コーチ)や荒木に食事や自主トレに誘われ、野球に取り組む姿勢を学んできた。近年は独り立ち。年配のスタッフらに日ごろの感謝を示すために食事に招待する機会が増えてきた。

 12年にレギュラーに定着したが活躍は隔年で、体力不足を実感。14年オフから段階的にウエートトレを本格化させてきた。今季は回数や重量を増やし、同時に試合前のストレッチの時間も増やした。成果を実感する開幕月を首位打者、最多安打で終えたが「いいか悪いかはこれからです」と長い1年を見通す。

 そんな姿に、森監督も野手のリーダーとして期待をかける。5月反攻、5年ぶりのAクラスは、大島のバットにかかっている。【柏原誠】