西武菊池は、食事のメニューを見れば、摂取できる栄養素の種類、量をそらんじることができる。オフには血液のサンプルを米国に送り、国内よりもはるかに詳細なアレルゲン検査をした。結果牛乳アレルギーであることが判明し、乳清由来のプロテインが使えなくなると、すぐに大豆が原料のプロテインを手配。「あまりおいしくない」と言いつつ、1日に何度もボトルを飲み干す。

 オフだけでなくシーズン中もしっかりとウエートトレを行う。こうした姿をみれば、今季150キロ台中盤の速球、145キロのスライダーで圧倒するのもうなずける。しかし本人は「球威を増すためだけじゃないです」と首を振る。

 「50歳で現役というのが目標なので、そのためには今から相当自己管理して、鍛えておかないといけないと思うんです。僕たちみたいなタイプは、ピークが短いと思われがちですよね。それを覆したいです」。本格派として、あと四半世紀。あえて高いハードルを自らに課す。【塩畑大輔】