阪神能見は白星こそつかなかったが「省エネ快投」で勝利を呼び込んだ。

 立ち上がりからボールを低めに集め、中日打線の早打ちを誘う。6回終了時点でわずか59球しか必要とせず、完封も予感させる内容。1点リードの7回は先頭2番京田の当たり損ねの内野安打からピンチを招き、1死二、三塁から5番平田に同点中前打を浴びて降板した。7回途中を5安打無四球1失点でも勝ち負けがつかず、「そういうもんでしょう、野球は。難しい」と苦笑い。香田投手コーチからは「よく頑張ってくれた。すごくいいリズムでいってくれた」とねぎらわれた。

 4回1/3を投げた時点で史上176人目となる通算1500イニング登板を達成。「長年やっているんで」とサラリ振り返ったが、ローテを守り続けている実力はダテではない。デビュー戦は05年4月3日ヤクルト戦。13年目での達成となった。

 ▼通算1500投球回=能見(阪神) 17日の中日8回戦(甲子園)の5回、平田を左飛に打ち取って達成。プロ野球176人目。初投球回は05年4月3日のヤクルト3回戦(大阪ドーム)。