前日のヒーローの中日藤井淳志外野手(36)が今度は足でみせ、5位に浮上させた。

 2-2の8回無死一塁。カウント1-2からのヤクルト石山の4球目、134キロフォークを右中間へはじき返した。一塁走者のゲレーロは悠々と勝ち越しの本塁へ。藤井は三塁へ滑り込んだ。カットした遊撃手大引の三塁への送球がそれ、立ち上がった藤井は本塁へもかえってきた。

 前日26日は9回にサヨナラ打。2日連続でお立ち台に立った。「こんな日もあるんですね。いい36歳を過ごせています。誕生日から1週間。(20日の誕生日のお立ち台から)3回目です、ありがとうございます。今日、藤井淳志の誕生日2次会にお越しいただきありがとうございます。明日は3次会になるのか、誰かの一次会になるかは分かりませんが、球場でお祝いしてください!」と声を上げた。ナゴヤドームは大歓声に包まれた。

 前日の藤井のお立ち台に「おもしろくない」と苦言を呈していた森繁和監督(62)は「2次会でも3次会でもやってください。少しはマシになったんじゃないの」とニンマリ。4月29日以来の5位浮上の立役者に及第点を与えた。