楽天きってのイケメン、岡島豪郎外野手(27)がピンク色に染まった球場に大歓声をもたらした。西武8回戦の4回1死満塁で、一、二塁間を破る逆転の2点適時打。この回、一挙6得点の猛攻を呼び、連敗を阻止に貢献。5回には大飛球を好捕し、攻守で魅せた。この日は「イーグルスガールデー」。いつも以上に華やかな雰囲気のなか、岡島が女性たちをしびれさせた。

 女心をつかんでいるだけのことはある。ヒーローインタビューに呼ばれた岡島は、ピンク色に染まったスタンドに向かって「今日は女性のみなさんの声援のおかげで勝てました」と叫んだ。悲鳴そして歓声。プレーだけでなく気遣いでも、イーグルスガールたちをしびれさせた。

 0-1で迎えた4回だ。今江のチーム初安打などで西武先発左腕佐野を攻め、岡島が打席に入る。1-1からの3球目、低めのスライダーを巧みなバットコントロールで右翼まで転がした。「見逃せばボールだったかも。飛んだコースが良かった」。女性への気遣い同様、難しい球をヒットにするコツがある。

 守備でもしびれさせた。5回、外崎の打球が左翼頭上を襲う。懸命にバックした岡島はフェンスに激突しながら好捕した。「あれだけ飛ぶとは思わなかった」と苦笑いを浮かべたが、先発美馬を勇気づけるパフォーマンスだった。

 直近4試合で12打数1安打。3割3分3厘あった打率も3割1分に落ちた。「苦しい時は誰にでもある。そこを耐えて、いかに次につなげるか」。昨年、一時は首位打者を走りながらシーズン途中に急降下。その経験から、今年は打てなくても必要以上に考え込まず、自然体を貫いている。

 結婚を機に、精神的に安定していることも、昨年との違いだろう。「連敗したらチームの雰囲気が下がる。今年は連敗しないから、今もこの位置にいる」。言うことも違う。イケメンが、男の渋みさえ感じさせ始めた。