ボクサーになる!? DeNA梶谷隆幸外野手(29)が打率向上に向けてボクシング打法に取り組む。左手の使い方を今季の課題に挙げ「内角は左アッパー、外角は左ストレートを打つイメージ」と拳を握った。

 昨季は21本塁打&21盗塁の一方で、打率は過去5年で最低の2割4分3厘。「仕留められる球を一発で仕留められないことが多すぎた」。特に追い込まれると、利き腕の右手で「何とかしようとしてしまっていた」と分析。バットを構えた時に後ろ手となる左手主導を意識付けすれば、インパクトゾーンの奥行きも広がる。「左手をうまく使う」ためのイメージ療法がアッパー&ストレートだった。

 1発KO狙いも抑える。「追い込まれても大きいのを打ちたい気持ちが多少あった。その欲をゼロにする」。長打も魅力だがカウントや状況によっては「ファウルで粘って、どんな形でも塁に出る」ことを徹底。ジャブで相手の出方を探れるようになるためにも「確率よく球を捉えられるようにしたい」と力を込めた。

 この日は、左手の使い方を確認しながら、ロングティーで振り込んだ。春季キャンプは故障歴のある右肩を考慮され2軍スタート。「2軍の雰囲気に流されず、自分の意思をしっかり持ってやりたい」。黙々と打ち込み、開幕戦のゴングに備える。【佐竹実】