<ソフトバンク7-0阪神>◇21日◇福岡ヤフードーム

 阪神の真弓明信監督(57)が“ショック療法”に出た。「普通にやっても点を取れる感じじゃない」と前日から先発メンバーを3人も変更。思い切った策に出たが結果はわずか4安打に終わり、2001年4月13~15日以来となる3試合連続の零敗という屈辱的なものになった。

 相手は球界を代表する左腕杉内。多くの好機はないと読んだのだろう。左打者で不振の金本知憲外野手(43)や鳥谷敬内野手(29)、ブラゼル内野手(31)を外し、俊足の柴田講平外野手(24)や右の新井良太内野手(27)らを並べた。

 3回。組み替えの成果が出たかに見えた。新井良がチーム初安打を放ち、柴田が右前打でつなぐ。2死満塁まで好機を広げたが、3番に起用された関本が二ゴロ。好機はついえ、2度と訪れなかった。

 ただでさえ本調子でなかった上に鳥谷と平野のけがが加わり、打線に復調の兆しが見られない。これで借金は今季最多の5に膨らんだ。「痛いからといって出ないでいい状況じゃない」と言う平野の危機感は、チーム全員が共有するものだろう。