長嶋、松井両氏へ国民栄誉賞が授与される方針が伝えられると、プロ野球界からは祝福の言葉が続いた。
ソフトバンクの王貞治球団会長は、長嶋氏と「ON」として日本シリーズ9連覇を達成し、巨人の黄金時代を支えた。1977年に初の国民栄誉賞を受賞した“先輩”でもあり「長嶋さんに授与されていないこと自体、不思議に思っていた。松井君にも授与の方針ということは、野球界にとどまらず、スポーツ界にとっても励みになる」と歓迎した。
楽天の星野仙一監督は、選手、監督時代にライバルとして長嶋氏に対した。「どれだけの人がテレビの前、お茶の間に引きつけられたか。涙が出るくらいうれしい。遅すぎたくらい」と感激の様子だ。
巨人の原辰徳監督は、2002年に長嶋氏から巨人監督の任を引き継ぎ、現役時代の晩年には若手だった松井氏とともにプレーした。「野球人として最も尊敬する先輩と後輩の2人に、大変名誉ある賞の授与が検討されていると聞き、わがことのようにうれしく、感動しています。今後の野球界の発展のためにも、極めて意義深いものになるでしょう」と喜んだ。
DeNAの中畑清監督は「ミスターほど国民栄誉賞にふさわしい人はいない。若くして受賞したゴジ(松井氏)には、おめでとうという言葉を伝えたいし、ミスターの受賞には、遅すぎたという思いがしている」と心境を述べた。<関係者の祝福コメント>
衣笠祥雄氏(元プロ野球選手、1987年に国民栄誉賞受賞)の話
長嶋さんについては、いつか、いつかという期待感が強かった。受賞されてうれしい限りです。その長嶋さんが育てた松井選手が海を渡り、ワールドシリーズのMVPを獲得した。これらが認められ、同時受賞となったのでしょう。おめでとうございます。
巨人白石興二郎オーナーの話
記録にも記憶にも残る希代のアスリートであり、まさに師弟とも言うべきお二人そろっての受賞の喜びは、いかばかりかと拝察致します。今後も球界のみならず、日本の明るい未来のためのご活躍をお祈り致します。
阪神南信男球団社長の話
おめでたいこと。(長嶋さんは)私らの世代では憧れる人ばかり。野球界の発展にもつながるでしょう。
オリックス森脇浩司監督の話
2人が偉大なのは言うまでもなく、素晴らしいニュース。スポーツ界に与える影響も大きい。
阪神和田豊監督の話
長嶋さんは郷土の大先輩であり、私は長嶋さんに憧れて野球を始めた一人。野球界からの受賞はわれわれ野球人としての誇りですし、大変うれしく思っております。
ヤクルト小川淳司監督の話
野球界の発展に貢献されたお二人の受賞は、われわれ野球界に身を置く人間としても大変誇りに思うと同時に、心からお祝い申し上げます。
中日山本昌投手の話
野球関係者から選んでいただいたことはうれしい。それだけのことをしてきた方々。野球界から一気に2人というのは僕らにとってもうれしい。