<中日3-4DeNA>◇5日◇ナゴヤドーム

 中日山崎武司内野手(44)が引退試合に臨み「4番一塁」で先発、5打数1安打でプロ27年間の野球生活に幕を閉じた。

 山崎武司の話

 まず最初に、今日このような引退セレモニーをしていただき、中日ドラゴンズ球団、そして高木監督をはじめ、チームメイトのみなさん、ありがとうございます。

 27年間のプロ野球生活にピリオドを打つ日がとうとうやってきました。今日試合が始まる前はまだまだやれるかな、と少し思いながら今日試合に出ましたが、最後の最後まで試合に使ってもらい、正直疲れました。今日試合に出て、諦めがつきました。ユニフォームを脱ぐ決心が今さっきつきました。ありがとうございました。

 18歳からこの中日ドラゴンズに入団し、そして、9年間下積みをし、やっとの事で10年目に少しだけ成績が出せました。そんな中、山あり谷ありの波瀾万丈の野球人生でした。そんな中3球団を渡り歩き、そして2度の自由契約。いろいろな事がありましたが、ファンの皆さんの応援があったからこそ、ここまでたどり着いたと思います。ありがとうございます。

 僕のプロ野球人生の中で大きなことが2つありました。1つ目は、十年ぶりに我がふるさと、ドラゴンズに帰ってきて、現役としてまたユニフォームが着られたことです。

 そしてもう1つは、2年半前に東北で震災がありました。そんななか、僕は楽天イーグルスに所属しました。そんな中、被災者の方々に本当に温かい応援をいただき、そして生きる力、諦めない心を教えていただきました。本当に東北の方々にはこの場を借りて、御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 そして、我がドラゴンズは残念ながら12年ぶりのBクラスということで、本当にファンの皆さんの期待を裏切ってしまい、大変申し訳なく思っております。でもまたこの秋からしっかり練習し、そして今年なぜ勝てなかったのかを反省し、僕のこの後輩達が必ずや強いドラゴンズを取り戻してくれると思います。皆さん期待していて下さい。

 そしてドラゴンズの選手のみなさん、1年でも長くユニフォームを着て下さい。中日ドラゴンズには僕の先輩である山本昌さんがいます。山本さんには負けたくないと思いました。でも負けてしまいました。後輩諸君、山本さんに少しでも近づけるよう、そして追い越せるよう頑張って下さい。応援しています。

 最後になりますが、27年間大きなケガもなく、そしてこの強い体を生んでもらった両親に感謝をしております。そして家族のみんな、そして僕の携わった方々、本当にありがとうございました。明日からは第2の人生が僕も始まります。またドラゴンズ、そしてプロ野球界に恩返しをできるようまたこれから僕も精進していきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。