新甲子園に金本名所が作られる!

 通算2000本安打にあと1本と迫って甲子園に凱旋(がいせん)する阪神金本知憲外野手(40)の、2000本記念コーナーが球場内に作られることになった。南信男球団社長(54)が7日、プランを明かした。過去3人しかいない本塁打での偉業達成となれば、着弾点に記念碑を作る計画もある。新球場の新名所として、名球会金本の名前が甲子園に刻まれる。

 金本が、甲子園の新名所になる。内野スタンドが改装され、きょう8日の中日戦がプロ野球公式戦のこけら落とし。新たなスタートの1日に区切りの記録がかかるのも巡り合わせの強さか。さらに通算2000本安打の偉業達成をたたえる記念コーナー設置プランが持ち上がった。

 南球団社長

 甲子園はこのオフが外野席とアルプス席の改装で、外周がその翌年。史料館も新しくなるので、記念になるものを何か作って味付けをしたい。金本選手はその候補。

 社長の考えは、史料館に金本2000本コーナーを設けるもの。記念のバットやボール、ユニホームを展示する他「ビジョンなど映像で足跡を振り返られるようにするのもいい。米国のクーパースタウン(野球殿堂)にはそういうものがある」と構想はふくらむ。阪神版の野球殿堂を作り、その目玉に金本を考えている。

 南球団社長

 これまでの甲子園や史料館には、そういうものがない。ホームランで決まれば『ここが打球の入ったところ』と分かるものがあってもいい。いろいろ名所を作って、スタジアムツアーとかをやりたい。

 残り1本だけに、きょうからの地元3連戦で、2000本安打を放つ可能性は極めて高い。甲子園で名球会入りを決めれば、野手では巨人王、ヤクルト若松に続き3人目で、ホームの阪神では初となる。本塁打で決めたのは松原(大洋)、加藤英(阪急)、落合(巨人)と過去に3人しか記録しておらず、こちらもレアケースだ。甲子園でアーチをかければ、外野スタンドの着弾点に記念碑を作る価値はある。

 広島、東京ドームの遠征で着実にカウントダウンを進めて、偉業に対する盛り上がりはクライマックス。金本は、昨季日本一のライバル中日との今季初対戦を控えて「すきを見せないようにしないとな」とゲームに集中する姿勢を崩さない。2000本フィーバーを追い風に、開幕ダッシュをさらに加速させる。【町田達彦】