マジック1で足踏みしている西武に、強力な起爆剤が加わる。2軍落ちしていたボカチカが、26日の日本ハム戦(札幌ドーム)でスタメン復帰する。背筋痛も回復し「優勝の前に呼ばれてラッキーだね」と気合も十分。今季20発の助っ人砲が、優勝を目の前に本拠地で3連敗した停滞ムードを吹き飛ばす。
ラテン系の血が騒いだ。「昨日乱闘があったんだって?
参加できなくて残念だよ」。ニヤリと笑ったボカチカは、約3週間ぶりに再会したナインと羽田空港で上機嫌に話した。2日に登録を抹消されたが、24日のイースタン・日本ハム戦で特大アーチを放ち、復調をアピール。1軍首脳陣が見守る西武第2球場で、センター奥に隣接する室内練習場の屋根にぶち当て、1軍切符をつかんだ。
今季20発を放ちながら、好不調の波が激しすぎることから、1軍と2軍を行き来していた。ただ、昇格直後の爆発力はすごい。4月下旬には最初の2試合で3発、8月上旬には同じく2試合で2発。ファーム暮らしでためた悔しさを、一気に爆発させるタイプ。昇格即9番で起用することを決めた渡辺監督は「モチベーションが大事な選手だから」と期待を寄せた。
乱闘で左肩を亜脱臼した細川、右ひじ死球で欠場していたブラゼルは幸い軽症の見込み。後藤、ボカチカが戻り、G・G・佐藤以外は主力の故障者が復帰し、「メンバーがそろってきたね」と渡辺監督は手応えを感じている。監督自身は前夜の乱闘で、暴れるロッテ・ベニーを止めた際、右足親指を踏まれ、つめがはがれ、皮がめくれた。「こんなの蚊に刺されたようなもんだよ」。選手とともに戦う43歳指揮官の明るさが、重圧に苦しむ若いチームには何よりの起爆剤となる。【柴田猛夫】



