ソフトバンク王貞治前監督(68)が8日、取締役最高顧問に就任した。年内は顧問を務め、来年1月1日付で球団取締役会長に就任する。会長としての初仕事はチーム編成で、「現場をバックアップするため、少々強引なところを出してやらせてもらう」と大補強を宣言した。選手の情報収集から獲得交渉までチーム再建をバックアップする。また後任監督に秋山幸二チーフコーチ(46)の就任を正式に発表。契約期間は3年で背番号は81。王イズム継承でV奪回を誓った。
所信表明する秋山新監督の隣で、来年から球団会長になる王前監督が戦闘モードに入っていた。ラスト采配で最下位と屈辱のシーズン。「もっと勢いのある状態でバトンタッチできると思っていた」と新監督に謝罪した上で、真っ先に目を向けたのは編成面だった。
王前監督
こういう結果になったゆえ、どうすべきか明確になった。できる限りのことをして、秋山新監督の力になれるようにしたい。相手投手、打者と勝負するより、自分と同じポジションの人と戦う方が厳しいんだという戦力補強で選手の危機感を盛り上げたい。
厳しいチーム内競争こそが再建の“特効薬”を強調した。近年では大村をFAで、多村をトレードで獲得した。若手育成と補強という2軸で強化を進めていたが、5年連続で優勝を逃した現実がある。王前監督は秋山新体制のため「秋山カラーを出せばいい」とした上で、強力なバックアップを誓った。来季GMの肩書は外れ、球団内外で幅広い仕事を任されるが、編成作業には積極的に関与していく姿勢だ。
王前監督
編成の中で一番現場を知っているし、ニーズを知っている。フロントの人より選手を見る目を持っていると自負している。監督を辞めたから言えるのだが、今年の惨状をどうするかが急務。そこだけは現場をバックアップするため、少々強引なところを出してやらせてもらう。
年内は外国人選手の情報収集を行い、会長に就任する年明けから本格的な活動をスタートさせる。この日は福岡ヤフードームの一塁側にある監督室の荷物を整理。ユニホームを脱いだ王前監督は「もうあんなにフラッシュを浴びることはないね」とひと区切りはつけた。ただやるべき仕事が残っているのは百も承知。背広姿になった王会長の初仕事は、巨人も真っ青の大補強となる。【押谷謙爾】



