<CS第1ステージ:阪神0-2中日>◇18日◇第1戦◇京セラドーム大阪

 土俵際まで追い詰められ、それでも阪神矢野は前を向いた。「もう、ほんまにがけっぷち。でもまだ日本一のチャンスはある。反省はするけど、落ち込んでいる場合じゃない。ここからまたはい上がれるように頑張るしかない」。冷静な表情ながら、熱い言葉で19日の逆襲を誓った。

 2戦先勝の超短期決戦。初戦を落としたのは明らかに不利な状況だが、敗因ははっきりしている。「安藤はいつも通り。もちろん(初回の先制点は)やりたくなかったけど、あの後も頑張ってくれた。安藤どうこうより、野手が頑張らないと。0点じゃ勝てない。誰がどうこう、ということじゃなくてね」。その言葉には自戒の意味も込められていた。

 自身は3回にチーム初安打となる左前打を放ったが、残り3打席は凡退した。チームも中日3投手の前にわずか6安打で完封負け。課題は明白。自身も含め、野手の意地に期待した。