ソフトバンク新垣渚投手(28)が米ロサンゼルスで右ひじ手術を29日(日本時間30日)に受けることが23日、分かった。26日に渡米し、同市内の「カーラン・ジョーブ・クリニック」で精密検査を受け、具体的な手術内容を決める。術後はリハビリ施設のあるアリゾナ州へ移動し、11月中旬までリハビリを行う。

 今季4勝6敗に終わった新垣はシーズン中から右ひじの違和感を覚えていた。8月下旬に今季初勝利を挙げる前は患部の炎症がひどく、投球できない日すらあった。九共大時代に2度、遊離軟骨除去手術を受けており、今回も同様の症状を感じているという。現時点では「痛さもそんなにあるわけじゃない」としつつ「不安を取り除きたい」と、来季を万全の状態で迎えるためメスを入れる決意をした。

 国内手術も検討したが、術後のリハビリシステムが整備された米国を選択した。約3週間の滞在中にはひじのリハビリに加え、下半身や体幹強化メニューも組み込まれるもようで、より完全体に近い状態での帰国を目指す。この日もダッシュのほかゴムチューブを使った下肢強化に取り組んだ。新垣は「(滞在が)どのくらいの期間になるか分かりませんが、頑張ります」と語った。

 同施設で昨年11月上旬に左ひじ遊離軟骨の除去手術を受けた和田は術後2カ月で投球を始め、今季1軍初マウンドは4月6日だった。5カ月で復帰した和田の例に当てはめると、新垣は来年4月3日の開幕にギリギリ間に合う計算。高山投手コーチは「開幕して最初の2、3試合は入れなくても、しっかり投げられる状態になってから合流してくれたらいい」と、焦らせず、リハビリを優先させる意向を示した。