男は逆風とも戦う。WBC日本代表候補の横浜村田修一内野手(28)が沖縄の突風とガチンコ勝負した。宜野湾キャンプ第3クール3日目の13日、紅白戦に紅組の「1番三塁」で出場。5回表の3打席目で、山口の高めの直球をシバキあげた。「横浜スタジアムなら上段の方でしょう」と手ごたえ十分の打球は、逆風に戻されたが左越え二塁打。代表でも4番を狙う大砲が調子を上げてきた。

 もうイメージはできあがった。沖縄気象台によると那覇では、この日最高瞬間風速は12・8メートルを記録。海に近い宜野湾はさらに強い風が吹いたと予想される。「あれだけ戻されたことはシーズンではない」と20メートル以上は戻された。「感触も文句なかったし、飛距離も出ていた」と、自身の中では完全な本塁打だった。

 14日の練習を最後に、15日からは代表合宿の行われる宮崎に移動する。アジアラウンド前に実戦は4試合しかないが「正直少ないと思う。でもシート打撃とかで日本のエース級を見られれば目も慣れてくると思う」と話した。松坂、ダルビッシュらのスピードや切れを肥やしにして「男・村田」が、さらにすごみを増す。【今井貴久】

 [2009年2月14日8時50分

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