<オリックス1-7西武>◇21日◇京セラドーム大阪
ハーラー単独トップ開幕3連勝の西武岸孝之投手(24)が、ベンチ裏通路のいすに腰かけて“ヒーローインタビュー”を受けた。完投を宣言し、今季初めて9回のマウンドに上がった直後、オリックスのフェルナンデスの鋭い打球を右足に受け、大事をとって降板。試合後、足の指全体を覆うようにアイシングしながら、痛々しい姿で出てくると「最初から完投するつもりだったので、したかったですねえ」と、少しだけ悔しそうにした。
無念のアクシデントだったが、表情にも投球内容にも余裕があった。4回、ラロッカに特大ソロを許した後、1死二、三塁のピンチでは後藤、下山を連続三振。直球で内角を意識させた後、同じコースにチェンジアップと、まともにスイングをさせなかった。渡辺監督は「投球に余裕を感じる。1発のある打線に緩いボールを投げるのは難しいけど、打者の傾向を考えてストライクからボールになる球を振ってくると分かって投げてる。素晴らしい」。チームの連敗を3で止めた右腕への賛辞を惜しまなかった。
9回1死まで失点はソロ1発だけ。宝刀カーブを加えた緩急自在の投球に、日本ハム・ダルビッシュから教わった新スライダーがアクセントになった。2月のWBC日本代表合宿の時に教わった横スライダーは「あれはダルしか投げられないから」と断念。前節の日本ハム戦で、縦スライダーの投げ方を聞き、要所で効果的に決めた。投げるテンポがいいから、守備にもリズムが生まれる。8回には赤田がフェンスに激突しながらラロッカの飛球を空中キャッチするなど、何度も味方の美技に助けられた。
オリックスには昨年から6連勝。レギュラーシーズンは昨年7月5日楽天戦から9連勝となった。毎年のように春先は苦しむ季節だが「好不調の波が激しくきてないですね」と笑いながら、自信を膨らませた。完投はならなかったが、強気の投球スタイルで、まだ本調子でない中継ぎ陣にも勇気を与える119球だった。【柴田猛夫】
[2009年4月22日10時17分
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