<オリックス2-1西武>◇23日◇京セラドーム大阪

 オリックス日高剛(31)が「人生初」のサヨナラ弾で試合を決めた。同点の9回。西武大沼のフォークをライナーで右翼席へ運んだ。「エイって振ったら、ピョーンと入った」。お立ち台でのジョークも全開。「サヨナラヒットはあるけど、サヨナラホームランは人生初。感無量。野球やってて良かった」と声を弾ませた。

 この日は「人生初」ずくめだった。4回には味方内野陣がトリプルプレーで沸かせた。先発中山が中村、GG佐藤に連打を許して迎えた無死一、二塁のピンチ。平尾の三塁ゴロをつかんだ北川がそのままベースを踏み、二塁後藤に送球して2アウト。さらにボールを一塁フェルナンデスに転送して平尾も刺し、三重殺を完成させた。

 「トリプルプレーを見たのも人生初ですよ」。オリックスの三重殺は96年5月19日のダイエー戦(福岡ドーム)で、この日と同じような小久保のゴロを三塁馬場がつかみ、二塁大島、一塁福良に転送して完成して以来約13年ぶり。そしてその年、仰木オリックスはリーグ連覇し、初の日本一にも上り詰めた。当時2軍だった日高は「(今年も)何かが起こりますね」と吉兆を喜んだ。

 今季から選手会長に就任。「みんなで1つの目標に向かって進んでいる。今夜はおいしいビールをいただきます」。チーム今季初のサヨナラ勝ちは大きな1勝だった。【松井清員】

 [2009年4月24日8時22分

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