大好きな西武ドームから出陣だ。ソフトバンクの新外国人ホセ・オーティズ内野手(31=前ロッテ)は28日の西武戦で6番三塁での“デビュー”が有力視される。オリックス時代の03年5月3日にサイクル安打を記録した球場で2度目の達成に意欲をみせた。豚インフルエンザによる死者が多数出たメキシコで直前までプレー。球団が検査準備に入ったが、元気な姿をアピールする。

 オリックスとロッテに続いて日本球界3度目の「デビュー戦」。出場するかどうかは直前に正式決定されるが、6番サードが有力視される。オーティズにとって西武ドームはオリックス時代の03年5月3日にサイクル安打を記録した縁起のいい球場。「覚えているよ。いいイメージがあるし、またできれば最高だね」。外国人選手が日本の複数球団でサイクル安打を達成すれば史上初。この日は大きな野望を抱いて敵地入りした。

 西武が優勝した04年(オリックス在籍)にも3割4分3厘とカード別で最高打率を残し、本塁打も24発中7発を集めた。ロッテにいた昨年こそ振るわなかったが「特長は分かっている。打撃で期待されているのは理解しているし、100%の力を出したい」と、力こぶをつくった。

 福岡入りした24日夜は時差ぼけで眠れないまま、25日の練習に参加した。フリー打撃では連日スタンドインを繰り返し、準備OKをアピール。今季ソフトバンクと契約する前はメキシカンリーグで17試合出場、68打数28安打(打率4割1分2厘)7本塁打23打点と絶好調だった。「もう準備はできている。とても興奮しているし楽しみだ」と、勢いを持ち込むつもりだ。

 ただ準備万端なオーティズの船出に思わぬ余波があった。メキシコで死者100人が超えた豚インフルエンザだ。米国でも発生し、WHOが「国際衛生上の緊急事態」と声明を出し、日本政府も感染症やウイルス分析の専門家が対策を練っている。今回は契約前にメディカルチェックを行った後で発生した。角田球団代表は「まだ専用の検査キットなどがない段階。ただ検査の準備はします」と、情報収集に追われていた。

 そんな騒動はどこ吹く風とオーティズは空港でファンのサインに応じるなど、終始明るい表情だった。多村、松田と主力野手2人を故障で欠き、白羽の矢を立てられた新外国人。球団支給のスーツが間に合っておらず、1人だけ色違いだったが、快音を響かせてチームの一員となる。【押谷謙爾】

 [2009年4月28日9時15分

 紙面から]ソーシャルブックマーク