<広島3-0西武>◇25日◇マツダスタジアム

 「無失点男」が、また記録を続けた。広島大竹寛投手(26)が西武戦で7回を無失点に抑え今季4勝目。4月28日の巨人戦から続く無失点記録を5試合連続で、38イニングに伸ばした。それでもお立ち台では「記録は特にないです。まあ、勝てて良かったです」と素っ気なく答え、ファンの爆笑を誘った。

 初回の2死満塁のピンチでは、GG佐藤を空振り三振に仕留めた。4回の無死一、二塁では、バントを軽快にさばき三塁で封殺。さらにけん制で一塁走者も刺しピンチを脱した。「あのプレーは大きかった」。5回まで毎回走者を許す展開だったが、粘りの投球でゼロ行進を続けた。

 エース黒田の退団で開幕投手を努めた昨年は9勝13敗だったが、今季は投手陣の柱に成長した。セ・リーグの現役では阪神藤川が06年に記録した47回2/3連続無失点に次ぐ数字で、先発に限ればトップ。無失点記録はどこまで伸ばすのか。心技体に充実の今、可能性は無限に広がる。

 [2009年5月26日8時10分

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