<西武8-1ヤクルト>◇3日◇西武ドーム
西武涌井秀章投手(22)は9回を投げきった後とは思えない勢いで、西武ドームの長い階段を駆け上がった。息を切らせ、ひざに手をつきながら会見に臨んだ。「前の2試合で初回に先制を許して、流れに乗れないでいたから、今日は良かったです」。6勝目を挙げ、通算69奪三振は日本ハム・ダルビッシュを抜きリーグトップに浮上した。
ピンチになるほど球速が増した。5回2死一、二塁では川島慶を外角低め、この日最速の145キロ直球で見逃し三振。完封を逃した後の9回無死二、三塁でもガイエルを145キロ、デントナを143キロの直球で連続三振に仕留めた。「調子がいい時は力勝負になる。銀仁朗もそういうリードをしてくれる」と真っ向勝負を振り返った。
前回の登板では球が高めに浮いた反省から、低めを意識することを心がけて練習した。「全身を使って投げて、リリースの時だけ力を入れる感じ」。この日も2回までは球が浮いたが、練習の成果か、試合の中で修正することができた。
まだまだ成長を続けている。投球に関してはもちろんだが、体も大きくなっている。走り込みと筋力トレの成果でユニホームはピチピチ。渡辺監督を「ワクはまたケツがでかくなってるな」と驚かせた。大迫トレーニングコーチも「まだ背が伸びてる。(体も)伸び盛りだよ」と証言した。エースの風格を漂わせ、存在感も日増しに大きくなっている。チームは引き分けを挟んで4連勝で借金返済まであと1とした。監督通算100勝目となった渡辺監督にとっても、この日の涌井はひときわ大きく見えたはずだ。【竹内智信】
[2009年6月4日8時33分
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