阪神が、ヤンキースとの来季契約が微妙になっている松井秀喜外野手(35)の調査に乗り出すことが明らかになった。球団首脳は仮に再契約とならなかった場合に備え「もちろんあれだけの打者で、興味がないわけがない。本当にヤンキースが(今年限りで)契約をしないのか、そうなれば獲得資金はどれだけ必要なのか。いざとなればすぐに動けるよう、十分に調査をしておきたい」と話した。別の球団首脳も「魅力がある。人格的にも申し分ないし、まだやれるだろう」と説明した。

 仮に再契約に至らなくとも、米国の他球団との契約の可能性がある。また、松井はヤンキースと05年オフに4年総額5100万ドル(約60億6900万円=当時1ドル119円で計算)と日本人最高額で契約しているだけに「現実的には資金(年俸)が問題になる」(球団首脳)と慎重だ。

 ただ高校時代に大暴れした甲子園の天然芝は、両ひざに不安を抱える松井にとっては有利。高校時代のドラフト会議直前には阪神を「昔からのファンだった」として意中の球団に挙げたこともあった。

 野手強化が必須課題の阪神にとっては超目玉補強となるだけに、水面下で準備が始まった。

 [2009年6月16日7時15分

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