<中日3-4阪神>◇2日◇ナゴヤドーム

 落合中日が止まった。阪神戦1点リードの8回、「AI(愛)の方程式」の新セットアッパー浅尾拓也投手(24)が阪神ブラゼルに痛恨の2点タイムリーを浴びて逆転負け。交流戦から続いていた連勝は8でストップした。首位巨人とは直接対決を前に6・5ゲーム差に開いた。ただ「(巨人を)追いかけられるのはうちだけ」と豪語する落合監督は余裕の笑み。仕切り直して、3日から本拠地ナゴヤドームで迎え撃つ。

 浅尾にとっては痛恨の1球だった。8回1死一、三塁から阪神の4番金本を三飛に打ち取った直後、ブラゼルへの初球だった。149キロのストレートは谷繁の構えたミットとは違う外角高めへ。快音を残した打球は左翼和田のジャンプも及ばず、左翼フェンスを直撃した。浅尾はナゴヤドームの天井を仰いだ。唇をかみしめた。1点差で託されたマウンドを守れなかったことだけが、悔しかった。

 交流戦からセットアッパーに定着した右腕はこれで7試合連続の登板だった。竜連勝の原動力だった「AI(愛)の方程式」岩瀬の前の浅尾が捕まって、交流戦終盤の6月17日から続いていた連勝はついに止まった。しかも、首位巨人との直接対決を前に止まった。ゲーム差は6・5と開いた。

 それでも、落合監督は余裕の笑みで会見場に現れた。「連勝はみんなが思っているほど簡単じゃないよ」。9連勝を逃したことをさらりと受け流し、敗戦投手となった浅尾を責めることもなかった。

 「(先発が)1人で投げ切るのがベスト。他人の手助けを借りるとこういうリスクがあるんだ。まあ、先発と違って、1番大事なところで行くわけだから。抑えれば自信になるし、打たれたら勉強すればいいわけだから」。岩瀬の“後継者”と位置づけている浅尾にとっては1試合、1試合、修羅場を経験することが成長の糧になる。この1敗をむしろ前向きにとらえた。

 3日からは本拠地で首位巨人を迎え撃つ。約2カ月前、5月10日の東京ドーム。巨人に敵地で3連敗を喫した落合監督はこう言って周囲を驚かせた。「みんなようやく動き始めたな。これから始まると思えばいいんじゃないか。ここ(巨人)を追っかけられるのはうちだけだ。これから追っかけますよ」。当時の巨人との8ゲーム差が今は6・5差。チーム状態も格段に違う。あの時の言葉の意味を宿敵に思い知らせる時がきた。【鈴木忠平】

 [2009年7月3日8時24分

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